ITでビジネスを活性化する、IT経営コンサルタントのマイスター川上です
ここ数年「動画で集客する」ってのが流行りのキーワードです。
特にスマホで簡単に動画の編集が出来るようになってから、この手のうたい文句が増えた気がします。
だけど、ぶっちゃけそんな動画見る?
テキストや画像なら数秒ですむ内容の動画を何十秒も掛けて見ないでしょ?
私は見ません。
再生したらテキストが流れてきて、流れているテキストを音声読み上げソフトで読み上げさせているだけの動画とか、多いですよね。
動画で儲ける系のセミナーで「ニュースから簡単に動画を作る」なんてネタで紹介されてたりしますが、そんな動画はタイトルで「お?」と思ってもすぐに再生を止めちゃいますよね。
よほどレアな情報でない限り時間を返せって思います。
「動画で集客する」っていうフレーズね。集客に悩んでる中小企業さんには飛びつきたくなる甘言に聞こえるんでしょうね。
でもね、動画作ってる会社やセミナーやるコンサルさんはお仕事になるけど、実際に動画で集客するのは大変だよ?
先日、とある方とお話しました。
クライアントさんの集客のために動画を作ろうかと考えているそうです。
動画を作るあなたはお仕事になるかもしれなし、あなた自身の集客にはなるだろうけど、クライアントさんの集客には結びつかないよ?
1回限りのお客さんなら良いけど、長い付き合いをしたいお客さんに、
「動画作って集客しましょう」→「効果ありませんでした」
じゃバツが悪くならない?
とお話しました。
面白い動画を作って・・・ってその方は言うけど、バズるような凄い動画そう簡単に狙って作れないでしょ?
センスがあって見てもらえる面白い動画は作れたとしても、それが商品の購入に繋がる内容なの?
一時期アクセス数を稼ぐためのSEOの一環としての面白動画が流行った時期があったけど、長続きしなかったでしょ?
正直、猫動画とかネットで話題の動画とかは私も見ることあるけど、そこから商品やサービスの購入に繋がることないよね。
なぜなら動画自体が消費コンテンツだから。
ただ、動画がまったく効果がないかといえばそういうわけではありません。
動画がそのまま集客から売上に繋がりやすい業種やサービスもありますし、そうでない業種やサービスでも、見てもらえる条件が揃っていれば、動画は大きな効果が得られます。
例えば、商品説明や組み立て説明などのテキストでは伝わりにくい内容を伝えるとか、生産者や販売者の想い(感情)を伝えるとか、動画の視聴が購入に結びつきやすい動画というのはあります。
お客様の声を動画で流すってのも、信頼度を高めたり購入を迷っている人の背中を押すことはできても、「お客様の声の動画」そのものを探してる人はいないでしょ?
いるとすればあなたの会社や商品サービス調べている同業者か、よほどマニアックな変な人です。
見てもらえれば、つまり集客と切り離せば、ビジネスに効果のある動画というのはたくさんあるパターンがあるワケです。
そう、ビジネスの動画はフロント(集客)じゃなくてミドル(接客やクロージング)なんですよね。
動画によって商品購入サービス購入の動機付けにはなるけど、集客にはならないのです。
ほとんどの動画は。
Youtuberみたいに自分のチャンネルもってファンを集めてそこで何か売るってのは動画で集客も販売もできてアリだけど、中小企業や個人事業主が多い小規模事業者が本業を疎かにしてまでやること?
そういう人たちにお願いして自社の商品を紹介してもらう方が早くて費用対効果も高いよ?
と思うワケですよ。
つまり、ビジネスの動画は集客じゃなく接客に使うものだということ。
使い方を間違えなければ、動画ってのは今後ますます効果的なコンテンツになります。
流行りモノに手を出すのも良いですが、何に効果があってどう使うと成果が出るのか、それを意識しないとお遊びで終わってしまいます。